『教師』





「僕が、先生の高校の生徒だったら、もっと一緒にいられるのに…」
英語の勉強を教えて欲しいと、家に来たハヤトはそう言いながら机越しに俺を見る。
俺は、それに気づいていながらも、あえてハヤトの方は見ないで、
「そうだな」
とだけ、そっけなく返事。
「…もぉ…そっけない…」
思ったとおり、少し寂しそうな声でそう言うのがかわいくて。
「今日、泊まってくか?」
俺がそう誘うと、今までのローテンションはどこへ行ったのやら。
ぱぁあっと笑顔を見せて頷く。

風呂上りのハヤトをよそに、俺はテスト作りに励んで。
「ねぇ、まだ寝ないの?」
そんな俺を見てか、ハヤトは少しだけねだるような声。
「ん…。先、寝てていいぞ?」
そう言ってもハヤトは聞かなくて。
「待ってるよ」
ベッドの上で、枕を抱きながら、少しだけ顔を見せて俺に言う。
その姿は、たまらなくかわいらしい。
でか過ぎる俺のTシャツを着て。
ズボンは穿いていない。
俺は椅子に腰掛けたまま、ベッドに座り込んでいるハヤトに目を向ける。
「…あんま、そういうこと言ってっと、やるよ?」
明日は、ハヤトも学校だし。
やっぱり中学生をやるのには抵抗がある。
「いいよ…」
我慢している俺の気も知らず、あっさりハヤトはそう答える。
いままで、ハヤトとこういった行為をしたことはない。

本当に。
いいって言われたからって、いいのだろうか?
だけれど、結構、限界なわけで。
「…後で嫌がっても知らないよ?」
一応、そう聞く俺に『平気』だと答え、枕をそっと手放す。
「…明日も学校だってわかってるか」
「僕、先生が思うほど、いい子じゃないよ…」
そう言いながら、俺のTシャツを掴んで。
俯いた顔が少し紅潮しているのが見える。
「…先生のこと…考えると…もう…」
恥ずかしそうにTシャツをそっと巻く利上げ、下着を押し上げているモノを俺に見せる。
「いやらしいな…ハヤト…。いつも一人でやってるんだろ?」
コクリと頷いて下着を脱ぐと、今度は逆に露わになったモノをシャツで隠す。
「…見せて」
そう言う俺に、頬を赤らめつつも頷いて。
もう一度、そっとシャツを捲り上げる。
「先生…っ触って…」
恥ずかしそうに俯いたまま、目線だけを俺に向けて。
狙っているわけでもなく。
自然な上目遣い。
俺は椅子から降り、ハヤトの方へと向かうと、すでに勃ち上がっている股間のモノに手を触れる。
「……ん…」
そんな俺の手に、ハヤトは自分の手を重ね、包み込むようにしながらぎこちなく上下に擦り揚げる。
「ぁ…先生…っ」
気持ち良さそうな声を上げて。
今度は両足をベッドの上にあげてしまう。
「ハヤト…丸見えだぞ?」
「いいよ…見て…」
いままで俺の手に重ねていた手を離し、そっと指をハヤトが自分で舐め上げる。
そっと前から回した指が、ハヤトの中へと押し込まれて。
「っあっ…あっ…先せぇ…っ」
「ハヤト、初めてじゃないんだ?」
「っ…だって…っいつもしてるから…」
「…一人で?」
「…うん…先生こと…っ考えて…っ」
恥ずかしそうにそう言いながら、もう1本…2本目の指も中へと入り込んでいく。
「っンっ…あっ…んぅっ」
「じゃあ、もう1本、平気?」
俺はすでに先走りの液が溢れているハヤトのモノからぬめりを取る。
「ぁっ…なに…」
その指先をハヤトの指に沿って、ゆっくりと中に押し込んで。
「っぁああっ…駄目っ…入んな…っ」
「入ってるよ」
「ゃっやっ…んぅンっ」
ゆっくりと動かすと、中でハヤトの指と自分の指がぶつかり合う。
「慣れてきた…? 俺のもして欲しいな…」
そう言う俺に頷いて。
指を引き抜き、俺もベッドに乗りあがると、ハヤトはそっと俺の股間に手を触れる。
「…いい…?」
わざわざ確かめてくれなくてもいいに決まっている。
返事をする代わりに頭を撫でてやると、ズボンから俺のを取り出して、そっと舌を這わす。
「…先せぇ…」
ハヤトは俺のを舐め上げてくれながら、自分の中を指先で掻き回して。
俺もまた手を伸ばし、ハヤトの背中側から挿し込んでやる。
「っぁっ…んぅ…」
ハヤトは、少しぎこちないしぐさで俺のに舌を絡め続けながら、軽く身動ぐ。


俺が『もういい』というより先に、ハヤトの口が、俺のから離れていって。
「…どうした?」
「もう…っ」
「…欲しい?」
言いとどまっているハヤトに催促すると、恥ずかしそうにそっと頷く。
俺はハヤトの指を引き抜かせ、そっと抱き寄せる。
「…先生…」
耳元での不安そうな声。
「大丈夫…」
頭を少し撫でてやってから、ハヤトの体を支えつつ、ゆっくりと。
中に入り込んでいくとハヤトが俺の背中に爪を立てて。
「ぁっ…キツ…っ」
我慢してくれる姿もとてもかわいらしくてたまらなくて。
「もうちょっと…ね…」
そう教えてやりながら、最後まで、奥まで入り込む。
「ぁっ…あんん…入っちゃったよぉ…」
「わかる?」
「ぅ…んっ…全部…っ」
「そう…。一番、近づいてるよ…」

足の付け根、双丘を優しく掴み、そっと揺さぶって。
優しく内壁を擦ってやると、体を震わせて、俺にしがみつく。
「ぁっ…ぁんっ…はぁっ…」
出入りする刺激に慣れてきたのか、ハヤトも少しだけ腰が動いてくる。
それに合わせて俺も、ハヤトの体を抱きしめながら動かして。
下から突き上げてやって。
「っンぅっ…やっぁっ…も、駄目っ…先せぇっ」
気持ち良さそうな声をあげ、一層激しく二人の繋がりが淫猥な音を奏でる。
「ぁっ先ぇっ…一緒に…っ」
「うん…。いい?」
「あっ…出してぇっ…中っぁっあっ…あぁあーーーっっ」



…我ながらなんて完璧なんだろう。
もうちょっとでハヤトがここを通るはずで…。
そう思ったときだった。
風を切る、地を這うローラーの音。
スケボーだ。
「ハヤトっっ…ぐはぁっ」
「ちょっ…何考えてんの? いきなりスケボーの前飛び出すなんてどうかしてるよっ」
見事にハヤトに体当たり。
倒れた拍子に俺の上にスケボーのローラーが乗りあがっていた。
「痛い…けど、愛の痛みということでっ!」
「もう、どうでもいいよ。邪魔しないで欲しいな」
ハヤトはスケボーを俺kら降ろすと、すぐさま俺の横を通り過ぎようとする。
「っちょーっと待ったっ」
俺は慌ててハヤトの腕を掴みにかかった。
「なにさぁ…」
「今日、俺の家、来ない?」
そして、俺の夢実現へ!
「知らない人についてっちゃ駄目って言われてるから」
きっぱりそう言われ、ガーンと頭が重くなる。
「っ知ってるだろっ? 俺のことっ」
「…一応、知ってるけどぉ…あんまり知らないし」
「じゃあ、俺のこと知ってみよう?」
「やだよっ。もう行くからっ」
ハヤトは怒り口調で、俺の手を振り払うと、スケボーに乗って行ってしまう。
「あまりに誘い受くさく想像したのが不服なのかっ?」
俺の問いかけはもうハヤトの耳には届いてないだろう。
むなしく響きわたる。
「…はぁ…」

今日もまた失敗。
妄想が現実になるのは、まだまだ先のようだ。